説明
浴衣を作るまでの工程をお伝え致します。
まず図案をこちらで考えます。柄は古典の柄や幾何学模様、時には流行り模様など自由です。紙の職人さんが数枚の和紙を漆やかき渋でかためた「型紙」を作ります。そして彫師さんがその型紙を図案師さんが描いた図案に沿って小刀などで彫っていきます。彫った型は水ぶき、乾燥、漆塗り、紗ばり、など施され型紙として完成されます。その間も天候などに左右されながら、数日を要します。
その型紙は染師さんに渡されます。染師さんはその型に糊をおき、糊を置いた部分は染まらない「注染」という方法で浴衣生地を染めていきます。プリントの機械で染めるのではなく、丁寧に手で染められた生地は布目の穴をふさがず「風通し」「肌触り」も良く「吸水性」に優れています。
浴衣はもともとお風呂内着やお風呂後に着たものでした。今でも舞台役者さんなどが舞台の終了後にシャワーで身体を洗い、濡れたまま浴衣で身体を拭くようにまとい、即ご挨拶に出向く、ことができるのはこの特性からです。
また銀座いせよしの浴衣の仕上げは涼しさと肌心地を保つため、自然素材である水糊で生地を整えます。この方法ですと肌の敏感な方がいやがる化学糊のようなダメージもありません。(私は子供の頃からアトピー性皮膚炎でしたが、浴衣はいつも心地よかったです)
お客さまの体型に合わせてオーダーメイドで採寸、一針ずつの丁寧な手縫い浴衣は余分な生地のダブつきによる暑さや、身幅や丈の過不足が原因となる着崩れを防ぎます。お子さんの浴衣は、成長具合によりますが「肩上げ」(手が長くなるにつれ、予めつまんで短くしたユキの長さをほどいて、長くしていくこと)「腰上げ」(背が高くなるにつれ、予め丈を上げておいた部分をおろして長くすること)を解きながら、小学校一年生から中学二年生くらいまで着られたお嬢さんもいらっしゃいます。
昔は古くなった浴衣は寝巻きや手ぬぐい、赤ちゃんのオムツなどにして最後まで使いきりました。(私が子供の頃、いとこは使い古しの浴衣のオムツをしててかわいかった!)
よかったら、このような江戸ゆかたを涼感体験してくださいませ。
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